未熟児の特徴と看護①~呼吸編~

みなさん初めまして!ぽんぽこKJブログのけいです!

このブログは、私の本業である看護師・助産師としての知識の発信、そして育児情報の発信のために立ち上げました。私と同じく小児系の看護師をしている人や、助産師の人、育児をしている人など、このブログを見て日ごろの疑問を解消していただけたらと思います。

さて、第1回は未熟児の特徴と看護の『呼吸』について説明していきたいと思います。

まず、未熟児とは、未熟な状態で生まれてきた赤ちゃんのことを言います。
未熟性を判断する分類は2つあります。

ひとつ目は、「週数」を基準にした分類です。
多くの赤ちゃんは37週0日~41週6日までの間に生まれてきます。また、その週数で生まれてきた児を「正期産児」といいます。
一方で、その基準となる週数よりも早く生まれてきた児を「早産児」、遅く生まれてきた児を「過期産児」といいます。

ふたつ目は、「体重」を基準にした分類です。
一般的な赤ちゃんは体重2500g以上で生まれてきます。
2500g以下を「低出生体重児」
1500g以下を「極低出生体重児」
1000g以下を「超低出生体重児」 といいます。

それでは、未熟児の特徴を以下の7点について、複数回に分けて説明していきます。
①呼吸 ②栄養 ③体温 ④筋緊張
⑤循環 ⑥皮膚 ⑦神経

今回はその中の『呼吸』について取り上げていきます。

①呼吸
赤ちゃんは、お母さんのおなかの中で少しずつ成長していきます。そのため、早産で生まれてきた赤ちゃんは、体のいろんな器官が未熟な状態です。

呼吸器官の発達は以下のように進んでいきます。
16週前後呼吸様運動が観察できるようになる
20週肺サーファクタントが産生開始
26週肺の構造完成
28週肺サーファクタントの増加
34週肺の成熟(肺サーファクタントが十分量になる)

この発達の途中で生まれてきてしまうと赤ちゃんに呼吸障害が生じてしまいます。
ちなみに肺サーファクタントとは、肺胞のふくらみを保つために必要な界面活性物質です。

赤ちゃんの肺はお母さんのおなかの中にいるときには羊水で満たされています。
しかし、生まれた瞬間、第一啼泣と同時に、肺に空気が入り、肺の羊水は肺から排出されたり、体内に吸収されます。
肺に空気が入ることで、肺胞の中は空気と液体の間で境界が生じ、表面張力が出現します。
表面張力は、水を凝集させる力であるため、その力により肺胞がしぼむ方向に力が働きます。

界面活性剤は、表面張力(水を凝集させる力)を弱めさせる効果があります。
よって、肺サーファクタントは肺を膨らませるために必要な物質であるといえます。

次は呼吸障害の種類と看護についてまとめていきます。
本日はここまで!

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